グラフィックデザインの雨音

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スコッティ(SCOTTIE) 今につながるたくさんの松永 真は凄い!

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画像出典:「グラフィック・コスモス  松永 真デザインの世界」展 図録より

またまた、昨日、一昨日に引き続き、松永 真(まつなが しん)さんの長年に渡って愛され続けるデザインワークをご紹介!

今日は箱ティッシュのスコッティです。へー、あれもそうだったの?って思いませんか?そーなんです。こんな身近なところにも松永 真さんのデザインが~っ!鼻炎気味のデザオには、いろんな意味で「いつもお世話になっとります!」

1986年にデザインされたというこのパッケージの第一印象は、シンプル!細かいボーダー柄を背景に、骨太なロゴが箱側面の左上に大きく白抜きで配置されています。ロゴのボリュームは大きいですが、背景も淡い色でロゴが白なので、爽やかと言ってもいいくらいで、デザインの「アツ」は感じませんね!うん、ティッシュにはやはりそうあってほしい・・・。


デザイナーを目指す人や、新人デザイナーのためになると思うので、またまた松永 真さんの文章を引用させていただきましょう!ちょっと長い引用ですが、デザインの基本のエッセンスがいくつも入っているような話ですのでぜひどうぞ!

ティッシュというのは老若男女万人の生活必需品だから、全方位形に親しめるものを要求される。そういうとき私はいつも、私にとってティッシュペーパーとは何か、私はどのようなものを欲するのだろうか、という地点からスタートする。「半径3メートルの発想」ということをずいぶん昔から言っているのだが、大げさな学習をするよりも、自分の生活領域の中で確認行為をする方が手中にできるものも多いし、相手に対してもずっと誠実な方法であると思う。

ティッシュというのは、日本のウサギ小屋のような家のあらゆる部屋に置いてあって、いやでも室内の風景の一部となってしまう。そんなものに絶対自己主張なんかしてほしくない。真白い箱にスコッティという商品名がそっと入っていれば充分だと思う。まず、それが私のコンセプトの第一歩であった。

スコッティの場合は、国際コンペティションで花柄をモチーフにという指定があり、なおかつ商品ロゴも与えられていた。しかし私は結局、花柄を使わず、ロゴも作り変えた。それは山陽スコット(現・クレシア)にとってのスコッティが100%に近い主力商品なので、何もデコレーションしないためにはロゴにあらゆる商品適正や高品質イメージを封じ込めなければならなくなってくる。そこでのロゴは単なる商品ロゴを越えた重要な役割を持つ。だからこそ作り変えようと思った。花柄に関して言えば、デザインを提出するとき、私は「植物の花とは知らなかった。広義にポピュラリティのことだと解釈していました」と、ちょっとズルイ言い逃れをしたのだが・・・。ある種のルール違反だから、審査以前に落とされても何の不思議もない。しかし幸運にも結果として採用され、最終的にこれはCIにまで昇格した。いうなれば商品から立ち上がった逆流型のCIの実現である。最初にマークやロゴができて、パッケージも何もかもがその指令の元に動員されて裾野に広がっていく中央集権型のCIが世間では多いが、まず魅力的な商品があって、それが強く承認されてBIへ、さらにはCIまでグングンと展開されていく・・・・・そういう形のCIが私は好きだ。

CIというのはどうしても伝統や歴史を背負う分、保守的になりやすい。その点、BIやパッケージは出島ではないけれど、治外法権である程度自由にできる。それゆえにデザインの純度が保て、攻めの姿勢になれる。スコッティの場合はそれがとても良い形で昇華されたと思っている。

親会社の合併にともなって、全社規模で組織再編が行われた際に、退陣する社長が「このパッケージデザインだけは財産として残していってほしい」と語ったという話には胸を打たれた。
(「グラフィック・コスモス 松永 真デザインの世界」 図録より)

デザインするときの基本がいろいろ詰まったお話です。

まず、ウサギ小屋のような家にあらゆる部屋に置いてあるそんな商品に絶対自己主張してほしくない、真白い箱にスコッティという商品名がそっと入っていれば充分だと思う、という消費者目線の思いがまずあります。デザオもまったく同感です。聞いてますか~?日本製紙クレシアさ~ん!?自己主張してほしくな~い。たとえば良くある花柄とかで!


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次に、コンペティションの条件に従わなかった、審査以前に落とされても仕方がないという話が出てきます。これは与件に納得いかない、それに従うより自分の考えるデザインのほうが良いだろうという自信や確信がないとできません。すべてが無駄な労力に終わってしまうところですもんね。

これは、クライアントの条件に対して反抗的な行為と映るかもしれないですが、本当にクライアントのためのことを考えているとも言えるのです。ましてコンペですから、自分が言われたとおりの条件でデザインしなかったとしても、クライアントが納得いかなければ他の人のデザインが選ばれるだけだという環境がここまですることを許しているのでしょうね。

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画像出典:「グラフィック・コスモス  松永 真デザインの世界」展 図録より
そしてロゴやマークがまずできて裾野の広がっていく中央集権型のCI(コーポレート・アイデンティティ→関連記事はこちら)が多いが、このように商品が強く承認されてBI(ブランド・アイデンティティ)、CIへの展開していく形が好きだ、とおっしゃっています。

つまり普通(基本)は、企業ロゴやマークのデザインがあって、それをもとに商品デザインや広告、現代ではホームページのデザインの統一をはかるということだけれども、スコッティは逆だということです。

スコッティの商品デザインが消費者・関係者に評価されて市場に浸透していくにつれ、それがスコッティの関連商品全体のブランドイメージとなり、しいてはクレシアの企業イメージへと波及、昇華していっているという意味ですね。


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確かにそうなっていると思います。細いボーダーとロゴが商品の顔となり、消費者に慣れ親しんだ商品としての安心感を与えていますよね!しかし、残念ながら現在の状況は、クレシアの他の商品のパッケージデザインがイマイチなために、そうも言えない様相です。

スコッティブランドのBIはあっても、企業CIにまで昇華されていた良き時代は終わり、現在は崩れている、明確な企業イメージはないという状況ではないでしょうかねー。せっかくのスコッティという名デザインを得ながら、誠に残念です。

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